NTT(日本電信電話)グループの一つであるNTTデータは有名企業であり多くの方に知られていますが、事業内容や働き方についてもご存じでしょうか。
こちらの記事ではNTTデータの事業内容、労働時間や年収・福利厚生等、働きやすさを説明していきます。
NTTデータの平均年収は?
NTTデータはシステムインテグレータ専業で国内トップの企業です。
NTTデータの平均年収は約810万円前後とされています。
平均年収の推移を見てみると、ほぼ毎年平均年収は増加していて、日本の平均年収約440万円(民間給与実態統計調査結果より)を大きく上回っています。
多くの企業では40代になってから会社の平均年収に達することが多い中、NTTデータでは働き盛りと言われる30代後半で平均年収に達すると言われています。
NTTデータでは、社員を大事にする企業風土があり、住宅手当などの福利厚生が手厚いとされています。
NTTデータはNTTの子会社の一つで、国内だけでなく海外でも事業展開をしており、社員数は2020年3月末現在で約11,500人。売上高は2兆円以上とNTTグループではNTTドコモに次いで3番目の売上高となっています。
また、人気企業ランキングでは新卒者の就職先として常に上位にランクインしています。
売上高で上位のドコモ、親会社のNTTよりも新卒者の就職先・転職先として人気がある企業です。
NTTデータの職種・役職・年代別の平均年収
NTTデータの平均年収は約810万円とご紹介しましたが、職種や役職、年代別によって、どのように平均年収が推移するのかをご紹介していきます。
職種別の平均年収
職種 | 平均年収 | ||||
---|---|---|---|---|---|
一般職 | 780万円 | ||||
技術職 | 770万円 | ||||
総合職 | 1,120万円 |
一般職と技術職では平均年収にほとんど違いはありませんが、総合職の場合だと300万円以上の差があります。
多くの企業で、総合職は幹部候補とされることが多く、管理職など重要ポストに就く可能性が一般職・技術職に比べて高いため、給与も高くなる傾向があります。
NTTデータも他の企業と同じく総合職の平均年収の高さから、その傾向があると推察されます。
役職別の平均年収
続いて役職によって年収はどのように変わっていくのかを見ていきましょう。
NTTデータでは役職によって年収がどの程度変わるのでしょうか。
■ 主任
■ 係長
■ 課長
■ 部長
こちらの四つの役職に就いた場合の平均年収は以下のようになります。
役職 | 平均年収 | ||||
---|---|---|---|---|---|
主任 | 820万円 | ||||
係長 | 920万円 | ||||
課長 | 1,220万円 | ||||
部長 | 1,350万円 |
NTTデータ全社員の平均年収と比較した場合、主任だと10万円ほどしか年収に差はありませんが、係長になると110万円ほどと年収の差が大きくなってきます。
課長職の平均年収は1,200万円を超え、平均年収との差は390万円にもなり、部長職になると年収は1,300万円以上、NTTデータの平均年収との差は540万円にもなります。
年代別の平均年収
NTTデータの職種・役職ごとの平均年収の他に年代別の年収はどのように推移していくのでしょうか。
こちらでは20歳から65歳まで5歳ごとに区切った平均年収を国内企業の平均年収と比較しました。(60歳以上は再雇用時の年収も含みます)
国内平均年収は国税庁による民間給与実態統計調査結果を参考にしました。
年齢 | NTTデータ平均年収 | 国内平均年収 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
20〜24歳 | 320万円 | 270万円 | ||||||
25〜29歳 | 580万円 | 370万円 | ||||||
30〜34歳 | 620万円 | 410万円 | ||||||
35〜39歳 | 640万円 | 450万円 | ||||||
40〜44歳 | 720万円 | 480万円 | ||||||
45〜49歳 | 820万円 | 500万円 | ||||||
50〜54歳 | 900万円 | 530万円 | ||||||
55〜59歳 | 890万円 | 520万円 | ||||||
60〜65歳 | 580万円 | 420万円 |
日本の国内平均年収と比較した場合、NTTデータはどの年代でも平均年収を上回っていることがこの表から分かります。
また、平均年収の上昇を見てみるとNTTデータも国内企業も50代が年収のピークになっており、日本企業に多く見られる年功序列の給与体系であることが推察されます。
NTTデータの年収が高い理由
NTTデータの年収が高い理由として、福利厚生の充実や会社の成長性があります。
それではNTTデータの福利厚生や、成長性について詳しく見ていきましょう。
福利厚生が充実している
NTTデータはNTTグループで統一された基準によって基本給も一般企業より高いことを年代別の平均年収の表で説明しました。
平均年収の高さに加え、手厚い手当が年収をさらに押し上げています。
突出しているのは住宅手当で、他の企業と比べるとかなり充実しています。
独身者の場合、入社から3年目終わりまでに住宅手当として毎月4万円。
住宅手当以外に自立支援金が毎月2万円。計6万円が毎月手当として支給されます。
4年目からは自立支援金は無くなりますが、毎月4万円の住宅手当は支給されます。
既婚者の場合は、7万円を住宅手当として毎月支給されるようになります。
これ以外に、入社して3カ月目までに住宅を契約した場合、自立支援金一時金20万円が1回限り支給されます。
住宅手当は企業側のメリットとして、企業のイメージアップ、社員のモチベーションアップや離職率の低下などがあります。
しかし、企業の経済的負担は大きく法定外福利厚生でもあることから2000年以降、多くの企業が住宅手当の見直しや廃止を行っています。
厚労省の平成27年就労概況賃金制度では住宅手当の平均支給額は17,000円。
1,000人以上の従業員がいる企業の住宅手当の平均は19,333円であることから、NTTデータがいかに社員を大切にしている企業であることかが分かります。
住宅手当以外の福利厚生も充実
NTTデータは住宅手当が充実していますが、その他にも持ち家取得支援、持ち家返済補助などもあり、育児・介護支援など社員の生活に直結する手当があります。
さらに、社員持ち株会やリゾート・スポーツ施設利用に企業年金など様々な福利厚生も充実しています。
業績が成長し続けている
NTTデータは1988年の創業から31年目となる2019年現在まで、連続して最高売上高を更新し続けています。
バブル崩壊、リーマンショック時には倒産する企業も多かったにも関わらず、前年度の売上高を更新し続けられたのは、NTTデータが社会情勢の変化を読む力、先を見る能力に優れた企業であるからだと言えます。
海外事業を積極的に行っている
日本は内需国のため、国内をメインに事業展開を行っている企業が多くありますが国内需要が頭打ちの分野もあります。
NTTデータほどの大企業ですと、グローバルな事業展開が出来なければ売上高を毎年更新することは難しくなります。
実際、NTTデータの国内売上高は10年間でわずか10%しか上昇していません。
NTTデータは国内が少ないなら海外へと、海外進出を行っており、現在までに6,000億円以上の投資を行い50社以上の海外企業を買収しています。
また、年間売上高の半分に相当する約1兆円を海外での事業で稼いでいます。
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NTTデータで年収を上げるには?
NTTデータはどのような昇給制度なのでしょうか。
年功序列の文化が強い
現役・OBの方の口コミ等を見てみると、「3年間は昇格できない」などがありNTTデータでは年功序列という日本企業特有の文化がまだ根強く残っているようです。
年代別の平均年収をご紹介した際にも50代が年収のピークになっていることから、年功序列の給与体系は確かなようです。
昇進に関しては係長まではほぼ横並びに昇進するようですが課長以上への昇進は半期毎と年度毎の評価で昇格する対象者が選出され昇進試験によって決定されます。
また、海外赴任など海外の仕事に絡むことで昇進が早くなる傾向があるようで、NTTデータの出世コースだと言われています。
勤続年数は長め
NTTデータの平均勤続年数は2019年のデータで14.9年とされています。
これは同じ年の上場企業の平均勤続年数12年よりも長く、NTTデータと同じ情報・通信業界企業の平均勤続年数7.7年と比較した場合だと、2倍近い勤続年数になっています。
NTTデータの勤続年数がこれほど長いのは先に紹介した住宅手当やその他の福利厚生が充実している点が大きいでしょう。
有給休暇が取得しやすく、長期休暇も可能など柔軟な働き方に対応する環境が企業として整えられていることも、勤続年数が長い理由の一つと考えられます。
基本給や手当が他の上場企業や同業他社と比べ充実し、勤務時間・休日なども考慮されていれば、退職を選ぶ理由を探す方が大変かもしれません。
実際、NTTデータの離職率を調べると3%台で推移しています。
日本企業の平均離職率が14.9%前後であることからもNTTデータは社員の方々にとって非常に働きやすい会社であると推察できます。
NTTデータが求める人材像とは?
NTTデータが求める人材像とはどのような物でしょうか。
NTTデータは、「Trusted Global Innovator」というグループとしてのビジョンを掲げています。
このビジョンを推進し、共に進んでいくために求められる力として、「考導力」・「変革力」・「共創力」が公式サイトで紹介されています。
これら3つの力とは、
リーダーシップとコミュニケーション能力を持って仲間をまとめ上げ目標を達成する力。
最新の技術を常に学び取り、新たな変化を自ら起こし推進していく力。
様々な立場・価値観を持った仲間との信頼関係を築き、その仲間達と達成すべき目標を創り、成し遂げる力。
と、考えられます。
そして、3つの力を発揮していくための原動力として、強い意志と情熱を持った人材こそ、NTTデータが求める人材像と考えられます。
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まとめ
NTTデータについてご紹介させて頂きました。
NTTデータは海外への投資と進出を積極的に行い、1988年の創業から現在まで売上高を更新し続ける企業ですが、昇給と昇進は年功序列の傾向が強い日本企業特有の性質を持つ企業でもあります。
しかし、日本企業の平均年収の2倍近い平均年収と、手厚い住宅手当など福利厚生も充実していることから、長く勤めやすい企業でもあります。
NTTデータのような企業は新卒・転職者に大変人気ですが転職先とするには難易度が非常に高くなります。
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NTTデータ側も中途入所者には即戦力として期待できる人材を求め、実際に転職した方の話では部署にもよりますが、初日から現場に出される場合もあるようです。
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